Staff interview #26 Karen Diane S. Natera

先生向けの授業用コンテンツを開発

私はQuipperPhilippinesにて、先生向けコンテンツの試作モデルの開発をしています。

 

QuipperPhilippinesは、教育省とパートナーシップを結んでおり、公立学校が無料で利用できるQuipperSchoolというサービスを提供しています。これは先生向けのプラットフォームで、宿題や授業中の課題に必要なコンテンツを提供しているサービスです。

 

2018年度には、その進化版であるQuipperSchool Premium用の有料コンテンツの作成に関わっていました。コンテンツにはPDFのスタディガイドやクイズがあり、ダウンロードして授業の準備や授業中に使います。また、生徒がダウンロードして、先生と一緒に勉強することも可能です。

 

フィリピンでは教えている内容に対して、先生があまり知識を持っていないことがあります。そのため、授業の準備に時間がかかってしまうのです。私たちが作っているコンテンツが、時間がない先生の仕事を効率化し、生徒たちに目を向ける時間を作るのに役立ってほしいと考えています。

環境によらず利用可能なコンテンツへの挑戦

私のQuipperでの最大の挑戦は、QuipperSchool Premiumにおいて、背景や考え方、教育上の信条、働く環境などが異なる先生たちの要望に合うコンテンツを開発することでした。

 

学校の環境はそれぞれ違います。フィリピンは学校によってインターネット環境が全くなかったり、かなり制限されていたりすることがあります。一方で、あらゆるテクノロジーがそろっている学校もあります。私たちが制作するコンテンツは、環境に制限がある学校でも、テクノロジーが充実している学校でも使えるものにする必要がありました。

 

ユーザーや教育環境を知るために用いたのが、デザイン思考です。デザイン思考とは、まずユーザーの状況を理解して、ニーズに合った解決方法を探すという方法です。まずユーザーに共感して、環境や背景、先生たちのニーズや抱えている問題を理解します。先生方の立場に立ち、その視線で考えることはとても大切です。一人ひとり異なる先生たちの考えを理解するのに、デザイン思考は役立ちました。

できあがったコンテンツは、チーム全員の努力の結果

2018年のこのプロジェクトでは、5人の教科担当と一緒に仕事をしました。

 

チームには様々なバックグラウンドの人々が集まっているので、違う考え方ができて、いろいろなアイデアが出ますし、イノベーションの可能性も高くなります。お互いに違いを尊重し合っているので、とっても仲が良いです。

 

コンテンツ開発のリーダーとして、チームメンバーのトレーニングも行っていました。自分から学びたがっている人がいるというのは、とても幸せなことです。トレーニングの方法についても、これまで色々と試してきました。オーソドックスな相手と対面してのトレーニングは相互コミュニケーションの観点からすると価値のある方法ですが、全員のスケジュールを合わせる必要がある点、また新しく入社してきたメンバーには同じ内容のトレーニングを別に実施しなければならないという点で大きく改善できると感じていました。

そこで、自分で作成したビデオソフトなどを使用したトレーニングを導入しましたが、この方法だとコミュニケーションが全く取れないことが分かりました。また、私自身がビデオ編集に多くの時間を費やす必要が出てきました。こうしてたどり着いたのが、オンライン上での質問やディスカッションといったやりとりを通して、メンバーをトレーニングする方法です。例えば演習では、何も記入されてないスライド上のフォームを使って、メンバーに直接何を学んだかを書き込んでもらいます。こうすることにより、お互いの顔は見えませんが、相互コミュニケーションが活発に行われています。様々なバックグランドを持ったメンバーが知見を共有し、意見を交換する場としても非常に有益だと感じています。

 

トレーニングで特に重視しているのが、クリティカル・シンキングです。言われた通りに行動するだけではなく、自分が行っていることは正しいのか、手順の通りに進めるべきか、その理由は説明できるか…など、疑問を持って物事を考えてもらうようにしています。

 

より良いコンテンツの開発に活かされるので、トレーニングには大変さよりも充実感があります。トレーニングを通して相手に何をするべきかを指導するだけではなく、参加者に自分の意見や経験を話すように促すことにより自信を持たせることができるのも、満足感が得られるポイントです。

 

チームメンバーとは、お互いに知識を深め合い、長所と短所を埋め合いながら学び合っています。私たちが作り出したコンテンツは、結果的には私に年間MVPを与えてくれましたが、チーム全員の努力の結果だったのです。

任されたことはやり切りたい

MVPの受賞理由には、勉強熱心さや挑戦への姿勢などから、お手本となる人物であることも挙げてもらいました。モチベーションを維持するには、自分の内面から湧き上がってくるものが重要です。ずっと同じことを同じようにやっていると、毎日が代わり映えのないものになってしまいます。物事に興味を持ち、新しい知識を得ることが大切です。得た知識がチームや会社の役に立っていると実感することが、モチベーション維持の秘訣です。

 

ストレスを感じても、前向きに考えることにしています。例えば誰でも失敗をしますが、ただ失敗を反省するのではなく、失敗から何を学び、いかに向上するかという考えに切り替えています。

生徒たちに学ぶ過程を楽しんでもらいたい

仕事を通して、フィリピン国内の教育に対する考え方を変えることが目標です。

 

教育は、良い仕事に就くために必要なものだと考えられがちですが、そうではありません。私は子供の頃、親から本を読むように言われ、ご褒美として本をもらいました。両親が私にそうしたのは、私に読書や勉強は楽しむものなんだという考え方を教えるためであり、私に本から知識を得て、将来良い成績を取ったり、良い仕事に就いてほしいと考えていたわけではないと思います。

 

教育も読書と同じように、自分自身のために必要なものです。生徒は全員が可能性を持っています。その可能性を最大限に活かすために必要なのが教育です。生徒たちには、学ぶ過程を楽しんでもらいたいと思っています。学ぶ過程を楽しむために必要な条件はいくつかあり、両親や家庭環境も挙げられますが、最も大きいのは先生の存在だと思います。先生が生徒の学習活動に対して、どのように関与できるかの影響が大きいと思います。

 

先生たちには、Quipperのサービスを利用して何ができるかだけではなく、何がしたいかを考えるようになってもらいたいです。開発したコンテンツが教師たちを動かし、力づけることができたらうれしいです。

 

そして、もっと生徒たちに興味を持ってもらえるようなコンテンツを作りたいと考えています。読まなくてはいけないから目を通すコンテンツではなくて、読みたい!と思わせるコンテンツを作りたいです。

Quipperはたくさんの機会を与え、成長させてくれた

Quipperに入る前の職場は、公立学校にマルチメディアを無料で提供しているNGO法人やマレーシアのE-learning企業です。以前は小学校の先生をしていたこともありますし、現在は大学で非常勤講師もしています。ずっと教育に携わってきました。

 

今までの職場とQuipperの大きな違いは、いろいろな仕事を任せてくれる点です。2014年12月に入社してから、様々な役割をこなしてきました。例えば、コンテンツ制作、品質管理、先生の教育にも少し関わりました。来年度にはまた違うチャレンジをさせてもらいます。

 

私の仕事の内容が変化していくように、フィリピン国内の学校のインターネット環境も変わっていきます。今はコンテンツを開発する際に、オフラインでも使えるものを意識していますが、インターネットの普及に伴ってコンテンツに求められる内容も変わっていくでしょう。

 

人によっては環境の変化がストレスになるかもしれませんが、私は真逆で、むしろ幸せを感じるぐらいです。

 

ひとつの役割で周囲を見てから改めて自分を見つめ直すと、また新しい発見があります。様々なことにチャレンジし、異なる役割をこなすことで、自分自身や他者、そしてユーザーへの理解を深めることができます。様々な学びがあるのです。それが専門職としての成長のエッセンスとなります。

 

Quipperが私にたくさんの機会を与え、成長させてくれたことに、とても満足しています。これからも、新しい挑戦を続けていきたいです。




2019/4/23

※記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

  1. Quipper Career Tokyo
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