Staff interview #06 西山 亮介 / Ryosuke Nishiyama

「ありがとう」と言ってもらえる仕事がしたい!

僕は2006年に新卒でリクルートに入社しました。最初は住宅領域でネットメディアの商品企画を担当し、その後、住宅領域の新規事業開発に携わっていました。メディアの成長/競争戦略を考えて実行したり、新規事業を創り出していく仕事は、本当におもしろかったです!そして、2011年に社内の新規事業コンテストで「Mecha-Study」を起案し、グランプリを頂き、それからは教育事業一本で、今に至ります。

教育事業にジョインした理由は3つです。1つ目は超個人的な話です。僕は大学で建築を学んでいました。僕から見て、設計やデザインがイケてる友人たちは、卒業すると隈研吾さんのような有名アトリエ系の設計事務所で働きます。そんな彼らは非常に優秀かつクリエイティブなのに、「修行」との名目で、すごく安い給料で働いていました。別にお金が全てとは思いませんが、能力と給与のGAPにすごく違和感を覚えました。(彼らは仕事さえあれば、すぐ独立できるはずなのに・・・)

じゃあ、こういった人たちに仕事を提供するプラットフォームをつくれば、才能をどんどん社会に出していけるのでは?と考え、2010年に某有名アトリエで働いていた友人と一緒に会社をつくったんです。いきなり住宅を手がけるのは重すぎると思って、オーダー家具を作るサービスを始めました。ユーザーから「こんな家具が欲しい」とリクエストがあったら、僕らがネットワークしているデザイナー達にスケッチを描いてもらい、コンペ形式でユーザーが気に入ったものを選べるというものです。

最初の案件の時、完成した家具をユーザー宅へ、僕も届けに行きました。その時にユーザーから頂いた一言が僕の人生観を変えました。

「思っていたよりずっといいものが届いた、ありがとう!」

この『ありがとう』の一言が、すごくうれしかったんですよね。リクルートでの仕事も楽しかったけれど、この『ありがとう』の高揚感は、今まで味わったことが無かったんです。この時、ユーザーにきちんと価値を提供して、対価としてお金をもらって、『ありがとう』と言ってもらえることを自分の仕事にしたいと思ったんです。同時に、オーダー家具は市場が小さすぎてビジネスにならないことも、すぐにわかりましたが・・・。

インターネット未整備で市場も巨大なのが「教育」の魅力

2つ目は、インターネットで開拓の余地が大きい仕事をしたかったことです。リクルートに入ってウェブサービスをやっていると、やはりインターネットのチカラによって、ユーザーへの提供価値を上げながらコストも下げることには、大きな可能性があると感じていました。ならば、ネット化されていない事業領域でネットビジネスをやることが、効果もインパクトも大きいはずって思って、最適なマーケットがないかなぁって、探していました。

 3つ目は、今の時代に新しい市場をゼロからつくるのはかなり難しそうなので、もともと広大な市場のある分野でビジネスを展開したいという気持ちが強くありました。これら3つを満たすフィールドを何となく考えていたところ、たまたま山口文洋さんに声をかけられました。

 「New RING(リクルートの新規ビジネスコンテストの名称)、一緒にやらない?」と。
 
 話を聞いてみると、彼はユーザー課金のかたちで教育をやりたいのだという。そういえば教育分野はインターネット化が立ち遅れているし、市場も大きい。僕が仕事に求めていた3つの条件にしっかり合致します。それでジョインしようと決めました。ですから僕の場合、教育論からスタートしているわけじゃない。教育や学びへの思い入れというよりは、『ありがとう』と言ってもらえるサービスをつくるというのが、モチベーションの核にあります。教育の議論云々ではなく、ユーザーが喜んで使うサービスを出せばいいというスタンスでした。

そうか教育って、本当に人の未来を変えられるんだ

そこからまた価値観が変わったのは、スタディサプリ(旧受験サプリ)の仕事を始めてからです。きっかけは、とあるユーザーとの出会いでした。

ジョインして3年ほどたったころ、大阪でサービス利用者を集めた合格祝賀会がありました。そこでとあるユーザーから話しかけられ、お礼の言葉をいただいたんです。その方は富山県在住で、志望していた某有名国立大学に合格したという。事情を聞くと、高校に入ってすぐ学校に行けなくなってしまい、引きこもってネットばかりしていたそうです。ある時、たまたまネットで受験サプリを見つけて、そこから受験サプリを中心に勉強を続けて、志望校に合格したそうです。

「サプリのおかげで僕は人生をもう一度スタートできる。ちょっとビハインドを背負ったけど、大学に入ってここから人生逆転します!」

そんなことを、涙ながらに話してくれました。教育って、『本当に人の未来を変えることができる』という事を、はじめて目の当たりにしました。僕自身は大学受験時に、当たり前のように予備校へ通わせてもらい大学に入った。建築を学ぶことにしたのも、数学と物理は得意だったから理系かなと勝手に思ったのと、なんとなくデザインとかファッション的要素もあって、かっこよさそうという理由だけでした。自分の経験として、教育に熱くなる瞬間はなかったのだけれど、この合格祝賀会の出会いで初めて『教育が切り開く、個人の未来』に直面して教育に関してグッとくるものがありました。

もう一人印象に残っているが、大人のユーザーの方です。話を聞くとサプリを使って、某大学の獣医学科に受かったそうです。本当は高校時代に獣医になりたかったけれど、なんとなく大学に入って、なんとなく就職して、これまで仕事を続けてきたようなんですが、受験サプリを知って、これなら働きながら勉強できそうだと一念発起。一年間働きながらサプリで勉強してみて、獣医学部に受かったらそれを仕事にしようと。みごと合格されて、合格祝賀会に参加されていました。

教育機会を得ることで人生が変わる人ってたくさんいるんだと思います。こういった人がもっともっと増えたら、未来はもっと明るくなるんじゃないかという気持ちが、僕自身の中で湧いてきました。

連峰型で事業を創っていく

教育のすばらしさ、意義、可能性といったロマンはきちんと感じつつも、ソロバンもしっかりしないと、事業を持続できません。スタディサプリ・Quipperの提供価値を増大させながら事業成長を実現することが僕の仕事だと思っています。

これまでサプリをやってきて強く感じたのは、常に次の「山」を仕込み続けないといけないこと。実際、サプリは単独峰として成功したのではなくて、連峰のかたちで続いていると思っています。(当然、今も)

最初は高校生に魅力的なコンテンツを揃えた無料サービスでユーザーをたくさん集めて、大学からお金をもらうビジネスモデルでした。それがユーザー課金となり、やっているうちに高校の先生からの反応が強くあって学校への提供も開始しました。それから、小学生、中学生向けにもサービスを拡大し、高校生領域と同じように自治体(小学校や中学校)からのニーズにも対応してきました。同じタイミングで社会人向けの資格対策(TOEIC・簿記・介護福祉士・ケアマネージャー)としてのサービスを拡張しましたが、うまく立ち上がらず撤退を余儀なくされました。しかしながら、この失敗からスタディサプリENGLISHが生まれました。趣味領域にも料理サプリ(現ゼクシィキッチン)として挑戦しました。また、Quipperと一緒になってからは、インドネシア、フィリピン、メキシコでも日本と同じようにオンラインビデオサービスを開始しました。

このような変化に対して、「常にピボットを繰り返している」と言われることも多いですが、僕の中ではこれは純増で、どんどん積み重なって全体が大きくなっているのだと考えています。目の前のチャンスに全力で取り組むと自ずと次のチャンスが落ちてくるので、つい飛び込んでしまう、そんな感覚です。(賛否両論あるとは思いますが・・・)

より広いユーザー確保のための「コーチ」導入

スタディサプリのユーザーと会って話をすると、サプリを使い倒してくれる人もいれば、始めたけれどあまり使っていない人、使わなくなってやめた人など様々です。使わない理由を聞くと、ひとりだとなかなか続けられなくてという声が多かった。たしかに学習って、なかなか自分だけじゃ続けられない。モチベーション格差は明らかに存在するのです。

どうしよっかなぁ・・・?って、考えていた時に、自分自身の英語学習体験から、サプリ×コーチングという手法にたどり着きました。

Quipper事業にも関わるようになったとき、海外事業も担当となり、英語がマストな状況になってしまいました。そこで、コーチング型の英語塾に通ったんです。そこは何を教えてくれるわけじゃない。膨大な課題を提示され、細かく進捗を確認され、がんばれと励まされ、やっていないと怒られ、ちゃんとできたら褒められ、あとはひたすら自分で勉強する。

これが意外なほど効果がありました。その塾へ行って学習する習慣がしっかりとつきました。同時に、これはサプリにも取り入れる余地があるんじゃないか。それに、こうしたコーチングはオンラインサービスにもできるだろうという仮説も生まれました。そして、モチベーション格差を埋めるためのオンラインコーチングサービスをやろうと覚悟を決め、今の合格特訓コースが始まりました。

提供価値の総和を最大化する!その為のOwnership

サービス立ち上げ時は、僕自身が考え、作ったサービスで、ユーザーに『ありがとう』と言ってもらえるかどうか、僕にとっての最も重要なことでした。

今はすこし変わってきて、『ありがとう!の総和を最大化』すること。それに向けて一番大切だと思っているのは、みんなが本気でやりたいことを、各々がOwnershipを持って存分にやれる環境を創っていく事だと思っています。みんなが、「この仕事をこうしたいんだ!」と意思を持って進めて行くことがすごく大切だと思うし、これ次第で結果は大きく変わってくると思います。

なので、僕の口癖は「なんで?」、「本当に?」、「具体的に言うと?」の3つのなんだと思います。その仕事についてちゃんと考えていないと、この3つの質問のどれかに必ず引っかかると思います。できるだけ自分で考えて気づいて欲しい。ここが足りなかった、こうしたらいいと思う等、自分で解決策を見つけて進んで欲しい。その方が、Ownershipを持って自分の仕事に取り組めるし、何より仕事が楽しくなると思っています。

僕には夢がある

お世話になっている方にお子さんがいるのですが、ひとり目の子が障害を持っており、ふたり目を産む時に悩んでいました。その時、こういった事で悩まなくていい世界にならないかなぁって思いました。その障害もその子のひとつの個性だね、そう言える世界に。

例えば教育に関しても、学校で勉強についていけないからどうしよう・・・などを考えて、あれこれ気になっちゃうわけですよね。でも学びって本来は、皆が正解に向かって進むだけのものじゃない。一人ひとりが好きなもの、興味のあるもの、やりたいことにちゃんと出合えて、それを続けていけるのが大事だと思います。好きなことと関わりながら、各自が自分なりに社会へ価値を還元できればいい。そうして社会に還元された価値の総和が大きくなっていけば、未来は明るくなっていく。学びを通して皆がハッピーになれる社会であってほしい。

そのあたりのことが、スタディサプリ・Quipperですべて解決できるかどうかはわからないけど、何かしら一翼を担っていけたらいいなぁって思っています。たとえば学習理解の遅い人にとって、サプリは何回も自分のペースで繰り返しできるので効果はあるはず。逆に理解の早い子は、自分でどんどん進んでいけるわけだし。すごく可能性のある学びのかたちだと、僕は信じています。
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